今年の「イグ・ノーベル賞」、ユニークな内視鏡検査法で日本人医師が受賞!

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ノーベル賞のパロディで、ユニークな研究に対して贈られる「イグ・ノーベル賞」の授賞式が、アメリカのハーバード大学で行われました
今年の「医学教育賞」に選ばれたのは
「座った姿勢で自分でお尻から内視鏡を入れ、大腸の状態を調べる。」
という研究を行った長野県の医師、堀内朗さんです。


イグ・ノーベル賞とは

「イグ・ノーベル(Ig Nobel)」とは、ノーベル賞の創始者ノーベルに否定を表す「Ig」を付けた造語で、直訳すれば「ノーベルじゃない賞」といったところでしょうか。

そこに「ちょっと恥ずかしい」とか「不名誉な」といった意味も含ませており、ノーベル賞の権威を風刺するパロディ的な賞と捉えればいいと思います。

ですがこの賞は1991年から続く伝統あるもので、研究者たちの間ではかなり注目度が高いようなのです。

そもそもは、雑誌編集者のマーク・エイブラハムさんが、サイエンス・ユーモア雑誌「風変わりな研究の年報」を発刊するときにつくった賞なのですが、面白いのに埋もれている研究や業績を世に知らせ、科学や機械、テクノロジーへの関心を広げる目的で企画・運営がされています。

パロディといいながら、共同スポンサーにはハーバード・コンピューター協会やハーバード・ラドクリフSF協会といった世界的な研究会が名を連ね、毎年5000以上の研究や業績の中から受賞者が選ばれる狭き門。

選考にあたるのは、ノーベル賞受賞者を含む一流の研究者たち。

「人々を笑わせ、考えさせてくれる研究」や「風変わりな研究あるいは社会的事件を起こした個人またはグループ」

という選考基準に従って選ばれた、最大10部門の個人・グループに授与されます。

この賞によって、脚光のあたりにくい分野や地道な研究にも注目が集まり、科学の面白さを再認識させてくれることにつながっているように思います。

過去にも、日本で生まれたカラオケやたまごっち、バウリンガルといった商品の開発に対して「イグ・ノーベル賞」が送られましたが、そのユニークな発想とともに世界へと広がっていきました。
これまたユニークな授賞式

授賞式は、毎年ハーバード大学のサンダーズ・シアターを会場に行われます。

プレゼンターとして本家ノーベル賞受賞者も多数参加するのですが、その式典自体がまさに「イグ・ノーベル」。

ノーベル賞が、授賞式の初めにスウェーデン王室に敬意を払うのに対して、イグ・ノーベル賞ではスウェーデン風ミートボールに敬意を払うところから始まります。

観客も、静かに式典に参加するのではなく、全員が紙飛行機を作って飛ばし、その掃除役にはハーバード大学物理学教授のロイ・グラウバー氏がモップを持って登場したり、受賞者が1本の長いロープにつかまってゾロゾロ壇上に上がったり・・・。

また、受賞記念の講演では「聴衆から笑いをとること」が義務づけられて、60秒の持ち時間が過ぎると進行役の8歳の少女「ミス・スウィーティー・プー」が「もうやめて。私は退屈なの。」と連呼し始める始末。

どこまでも、ユニークかつブラックなのが「イグ・ノーベル賞」なのです。
堀内朗さんの研究

今年の「イグ・ノーベル医学教育賞」に長野県駒ケ根市の昭和伊南総合病院の消化器センター長を務める堀内朗医師が選ばれました。

堀内さんは、座ったまま自分でお尻から内視鏡を入れて、大腸の状態を診ることが可能かどうかを調べ「個人的には簡単に、効率的にできた。」と論文にまとめました。

授賞式では、白衣姿の堀内さんが、実際にどうやって内視鏡を入れるのかをイラストと身振り手振りを加えて説明し、会場が大きな笑いに包まれたと報じられています。

堀内さんは内視鏡の検診がもっと楽に行える方法はないかと試行錯誤する中でこの研究を行ったということで

「受賞には戸惑っていますが、これをきっかけに多くの人が検診を受けて、大腸がんで亡くなる人が減ってほしいと思います。」と話しています。

インタビューを受けた観客のひとりは「自分で内視鏡検査ができるのは面白そうですが、私はお医者さんにやってもらう方法を選ぶでしょうね。」と笑いながら感想を述べていました。
他の部門の受賞は

今年の「イグ・ノーベル賞」は、合わせて10の分野で「笑わせて、考えさせる」個性的な研究に対して贈られました。

このうち「医学賞」は、ジェットコースターに乗ることで腎臓にできた結石を早く排出できるかどうかを調べたアメリカの研究者2人が

「人類学賞」は、動物園のチンパンジーは見学に訪れた人がチンパンジーの真似をするのと同じくらい人間の物まねをしていると突き止めたスウェーデンやルーマニアの研究グループが

「化学賞」は、絵画などの表面についた汚れを唾液を塗ってきれいにできるかどうかを調べたポルトガルの研究グループが

「文学賞」は、複雑な製品を使う人のほとんどが取扱説明書を読まないことを証明したオーストラリアやセルビアのグループが

「平和賞」には、車を運転するときに叫んだり悪態をついたりする頻度や効果などを調べたスペインとコロンビアのグループが受賞しました。
堀内さんの成果

堀内さんが体を張って調べた成果は、人々を笑わせ、考えさせる「イグ・ノーベル賞」につながりましたが

堀内さんの

「簡単で痛みも少ない検査法を確立したい。」

「もっと気軽に検査を受けてほしい。」

という熱い思いは、人口約6万人の駒ケ根市で1年間に1万5千人が大腸の内視鏡検査を受けた。という実績にもつながっています。

「恥ずかしい。」「苦痛」という理由で大腸の内視鏡検査に踏み切れない人が多い中、早期にポリープを見つけて切除すれば9割の大腸がん発症を防げるとのこと。

堀内さんの願いは、大腸がんをなくすこと。

「そのためには、何でもやります。」

とあくまで実直に、まじめに答えているのが印象的でした。

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